多くの歯科医院で歯科衛生士の採用に苦戦しています。
求人を出しても応募が少なく、一方で質の高いスタッフを確保するための競争が厳しくなっている現状があります。
歯科衛生士の採用は、歯科医院の経営に大きな影響を及ぼし、患者への治療や医療サービスにも支障をきたすことがあります。
この記事では、採用が難しい理由とそれにどう対処すべきか、また解決策を解説していきます。
歯科衛生士の採用が難しい理由
求人倍率が高い
歯科衛生士の求人倍率は、20倍以上という驚異的な数値が挙げられます。
令和4年4月に行われた歯科衛生士に関する現状調査では、令和3年度に養成学校を卒業した新卒歯科衛生士の求人倍率は22.6倍と平成26年以降最も高い数となっています。
これは歯科衛生士1人あたり、約22軒の歯科医院が競合するという、非常に売り手市場の状態を示しています。
採用を望む医院は、多くのライバル医院との厳しい競争に晒されることになります。
適格な歯科衛生士を採用するためには、その他の医院と比較してより魅力的な待遇や福利厚生を提供することが求められ、歯科医院における良好な労働環境の確保や、待遇改善にも取り組むことが必要となるでしょう。
参考資料:歯科衛生士に関する現状調査の結果報告
採用しても辞めてしまう
次に、採用してもやめてしまう離職率の高さも問題となります。
「歯科衛生士の勤務実態調査報告書」よると、歯科衛生士のうち70%以上が転職を経験しています。
特に、転職回数が2回以上の人は全体の55%を占めています。
転職の理由としては様々ですが、職場環境や人間関係に悩むことや、女性が多い業界のため、結婚・出産・配偶者の転勤などのライフイベントが転職の要因となることも少なくありません。
参考資料:歯科衛生士の勤務実態調査報告書
復職が難しい
歯科衛生士の90%以上が女性であることから、結婚や出産を機に一時的に職場を離れる人も多いです。
一度退職した後、家庭の事情が落ち着き、職場復帰を考えている人も多いですが、新たな治療技術の進歩や、家庭との両立などの不安からなかなか職場に復帰できないという現実もあります。
求人を見てもらえない
そもそも求人を出しても見てもらえていないことも要因として考えられます。
歯科医院が歯科衛生士用の求人広告を出しても、売り手市場であるために他の多数の求人広告に埋もれてしまい、見つけてもらえないということも考えられます。
歯科衛生士の業務内容、給与、待遇自体に大きな違いがないこともあり、似た内容の求人がひしめいています。
大きな特徴のある求人に届く内容でなければ、せっかく出した求人広告が埋もれてしまい、求職者の目に届かないという現実があります。
歯科衛生士の採用を成功させるための方法
歯科医院に必要不可欠な歯科衛生士ですが、採用が難しい中で採用に成功し、安定して働いてもらうためにはどうしたら良いのでしょうか?
以下に方法をまとめました。
働く環境の整備
まず、働く環境を整備することが必要です。
歯科衛生士が職場を探す際に重要視しているポイントとしては、「職場の人間関係」「院長や勤務歯科医師の人柄」「勤務条件」「業務内容」などが挙げられます。
また、近年では「ワーク・ライフ・バランス」が重要視されており、仕事と生活のバランスが取れた働き方を望む人が増えています。
給与面だけでなく、勤務時間や福利厚生、休みのとりやすさなど働く環境の整備も採用や離職を防ぐためにも重要なポイントです。
興味を引く求人広告を作成する
単に募集を行うだけでなく、求人自体を工夫することも重要です。
求職者が歯科医院を探す際に必ず確認するのが求人広告です。
労働条件や待遇、職場の雰囲気など働いている姿が具体的にイメージできるよう、できるだけ詳細に記載することが重要です。
一般的な情報だけでなく、医院の魅力を具体的に伝える情報を掲載し、働きたいと感じさせる内容にすることが求められます。
例えば、教育や研修制度の支援の充実、福利厚生の詳細、働きやすさを示す具体的な取り組みなどを掲載すると良いでしょう。
自院の具体的な情報発信を行う
自院の具体的な情報発信も大切です。
求人サイトやホームページに掲載している内容だけでは、わからないことを積極的に発信していくことは、求職者の興味や関心を引きます。
求人広告これは求人広告だけでなく、ウェブサイトやSNSなどを通じて医院の実態を広く伝えることです。
医院の雰囲気やスタッフの様子、取り組みなどを写真や動画で紹介すると、具体的な働き方や職場環境をイメージしやすくなり、応募意欲を高める効果が期待できます。
おすすめの歯科衛生士の採用サービス
歯科衛生士を採用するためには、採用サービスを利用し、医院とマッチした歯科衛生士に求人を届ける必要があります。
ここではおすすめ採用サービスを紹介していきます。
ジョブメドレー
ジョブメドレーは採用するまで費用がかからない「成果報酬型」であることが特徴に挙げられます。また、無料で利用できるサービスも充実しており、月200通まではスカウトメールが送れ、求人の掲載期間の制限もありません。
また、多くの求職者にもアプローチが可能なサービスとなっています。
グッピー
グッピーは、歯科衛生士の中で圧倒的な知名度で、誰もが一度は目にしたことがある求人サービスです。
閲覧課金型で、求人が見られた分だけ費用がかかる(ポイントが消費される)特徴があります。
費用は掲載した求人情報を1回見られる毎に120円(=120ポイント)のみで、1万円でポイント購入し、ポイントが無くなるまで掲載可能となっています。
また、応募を待つだけではなく、登録している求職者へスカウトメールを送ることができ、スキルの高い、医院とマッチした人材には直接アプローチができます。
Indeed(インディード)
Indeed(インディード)は、求人に特化した検索エンジンのことで、Web上に公開された求人サイトや企業のHPなどあらゆる求人情報にリーチできる求人検索エンジンサイトです。
インディードは、無料で掲載できて、掲載期間は無制限という特徴があります。
利用者が多いため歯科衛生士の求職者に対しても有効ですが、歯科助手や歯科受付の採用に強いメリットもあります。
成果を得るなら採用代行サービス
上記でおすすめ採用サービスを紹介しましたが、採用サービスを効果的に利用して求職者に届く求人を作るためには、採用に必要な知識やノウハウ、手間が必要となってきます。
また、求職者との連絡や面接手配など採用するまでには多くの時間を有します。
日々の診療で忙しく、そこまで時間と手が回らないという方におすすめなのが「採用代行サービス」です。
採用代行サービスの内容
採用代行サービスでは、院長に代わり採用業務を代わりにプロに行ってもらうことで院長先生は日々の診療に専念できます。
以下にサービス内容をまとめました。
①求人原稿の作成
求人広告のプロが求人原稿を作成します。医院の魅力や働くことで得られることなど、他院との違いをプロが言語化していきます。歯科衛生士の求職者に届く求人原稿の作成を行います。
②スカウト活動
求職者に向けて積極的にスカウト活動を行い、「当院来てほしい」とアピールする攻めの採用活動を行っています。
ジョブメドレーやグッピーにおいては「スカウト」という機能が搭載されており、その機能を最大限活用していきます。
③面談調整などの事務作業
求職者と医院の間に立って、見学・面接の日程調整を行います。
応募があった際、院長先生に対し、LINEまたはメールにて面談の調整をプロフィール送付と一緒に行います。
院長先生のご判断を待ち、面談応募者と院長先生の日程調整や連絡対応を間に入り代行します。
④応募者の管理
連絡が途絶えた応募者の「追いかけ」も行っています。
求職者の中には、忙しく連絡が途絶えてしまう方もいるので、「応募者の追っかけ」は非常に重要です。実際、ここから採用に繋がったケースもあります。沢山応募を募るというのも大事ですが「応募来た人を逃さない」というのも大事です。
⑤オンライン面談の同席
先生が「聞きにくい質問」を聞いたり、先生や医院の魅力を代わりにお伝えしたり、「歓迎ムードを出したり」することで採用の確率を高めることができます。
⑥内定通知及び内定承
面談が終わり、内定を出した後は、こちらでしっかりと口説き、入社まで促します。
条件交渉が必要になるケースもありますが、そこもしっかりと交渉していき、内定承諾までしっかりと対応していきます。
まとめ
歯科衛生士の採用が難しい要因として求人倍率の高さ、離職率の高さ、復職難易度、求人の視認性があります。
成功するためには働きやすい環境作り、魅力的な求人作成、医院情報の積極的な発信が必要です。
日々の診療で忙しく、そこまで時間と手が回らないという方におすすめなのが「採用代行サービス」です。
当社では、実際の採用まで発生するであろう業務に徹底コミットするのが特徴です。
院長先生が 「人事部長」を雇った時にその人事部長が率先してやってくれるべき業務全般を、こちらが主導して巻き取って【最適化】に取り組んでいきます。
採用代行サービスに興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。